読んでいるという記事を書いたのが1年前という衝撃。
段階的にリリースされる形態なので、1年前の状態からは結構変わったはずだけど、それにしても途中でずっと数学を勉強していた期間があったりエルデンリングをずっとやっていたりして時間がかかってしまいました。
今でも修正などが加えられているけども、今冬ぐらいにエピローグまで書かれた当初の本書完成版がリリースされた。当時と変わらず今でも上記記事の通り、Rustのウェブサービスを提供するための教材としては一番良くまとまっていると思います。
ほとんどの使用ライブラリのメジャーバージョンに追従できていて、段階的リリースしていた良い部分だと思います。特に actix-web
は tokio
への対応で大幅に変化しました。対応前から書かれていて追従しているのはすごいことと思います。
実装するだけならば気にすることのない基本までさかのぼって解説することもあり、丁寧さは感じられました。
不満点として一番なのはテスト方法ですね。利用フレームワーク標準に則りにくいとして別の方法をとるのは良いとしても、変則的な方法であることを説明しなかったり、途中に後で解説するとしていた部分を説明しなかったり… 次には後になればなるほど説明が雑になる傾向があるところです。ものを作るときには最初の気合が持続しないというのは良くあることですが、最終版を早く出したくてプレッシャーもあったのかもしれません。解説の丁寧さが全然変わってしまっています。 たびたび解説のためとは言ってますが、本書での最終例が実際には採用したくない実装例もあり、そのままプロダクトで真似をして困るということもありそうです。
あとは個人的な英語力の都合で、イギリス英語の言いまわしや語彙の理解に思考を持っていかれることがありました。
不満点はあっても圧倒的に値段以上のものは得られましたので、ウェブサービスをつくるためにRust学習の教材を探しているみなさんは是非読んでください。