「それが僕には楽しかったから」を読んだ

何がきっかけかは忘れてしまったけど、そういえば読んだことない本なので読みました。古い本なので電子書籍化はされておらず、久しぶりに紙の本を買うことになりました。寝る前に横になって本を読むのが習慣化しているのですが紙の本だと照明がないと読めないという当然の事実の前になかなか読書が進まなかったので旅先で籠もって一気読みしました。

自分の知る限りは最初のそして唯一のLinuxを生み出したLinus Torvaldsの自伝です。

内容として語られていることはこの本が古いこともあり、既にLinusの人となりとして知っていたエピソードが多いので、あまり特別に新しい発見ということは少なかったのですが、やはりプログラミングが楽しいという点でつながるLinusと自分というだけで、こんなに同じ感性があるのだと思うと楽しいものがありました。金をもらうのは嬉しいが、もっと優先したいものはあるし、ただ面倒だとかそういう理由で世の中ではすごく大事そうなことを避けることもあるみたいな… 原題は "Just for fun" ですが、原題も、邦題も良いと思います。ただ楽しいからやってただけなんだということは何度もLinusの振り返りとして書かれています。与えた社会的インパクトには大きな違いがありますが、自分にもその気持ちは理解できます。

プログラマーというか、プログラミングが好きな人には不思議とこういう感性が共通する人が多いように思います。そしてそのような感性はいわゆるプログラマーではない人たちからすると理解しにくいものであることが多いようです。なので、世界一有名なプログラマーといっても過言ではないLinusからプログラマーとはこんな特性があることが多いということをわかってもらうために、プログラマーでない人に読んでもらうと面白いかもしれないと思いました。