「スクラム実践入門」を読んだ

スクラム実践入門 ── 成果を生み出すアジャイルな開発プロセス (WEB+DB PRESS plus)

スクラム実践入門 ── 成果を生み出すアジャイルな開発プロセス (WEB+DB PRESS plus)

少し前に出ていたスクラム実践入門 ── 成果を生み出すアジャイルな開発プロセス (WEB+DB PRESS plus)を読んだ。Kindle版が紙バージョンから程なく出ていたので助かった。遅れて電子書籍版も出るものが増えてきて嬉しいけど、できれば同時に出る世の中になってほしい。色々大人の事情とやらがあると聞くけども。

内容は前半は用語や思想の説明などのスクラム総論、後半は各社の事例の紹介という各論が続くという方式だった。著者らは全て現場の開発者で、書かれていることの苦労や背景がよく伝わってくる本だった。概念や用語の解説もしっかりしていて、この本1冊でよく語られるようなことは良くカバーされていると思う。各社の事例はかなり納得できる内容で、実践したことのある人は「ですよねー」と思いつつ読むことが出来ると思う。

スクラムについての本といえばSCRUM BOOT CAMP THE BOOKも読んだけども、講義を本にしたということでケーススタディSCRUM BOOT CAMP THE BOOKよりも、用語等の解説も実際の各社の事例として生々しい事例も語られているのでより身にしみる感じを持って読むことが出来た。より自分の場合へ転換して想像しやすくて良かった。
ただ、本の書き方の流れとしては間違っていないんだけども1章は読み応えがあるもので順に読んでいる人が1章の時点でペースダウンしてしまうかもしれないとは思った。そういう意味では終始とっつきやすい雰囲気で語られるSCRUM BOOT CAMP THE BOOKを1冊目に、本書を2冊目とすると良いと思う。

「Figureheads」のクローズドβをやった

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最近スクエニはPCでの対戦型タイトルをいくつか出してきていて、そのうち最近クローズドβに入れたFigureheadsというのを遊んでみた。

自機と命令を与えつつ自動で動く僚機を3機連れるプレイヤーの5VS5で、戦力ゲージを奪い合う、とういタイプのゲームだった。施設の奪い合いなんかもある。ガンオンや類似のゲームを知っている人ならばイメージはすぐ掴んでもらえると思う。

PCゲームの良くある移動方法はWASDなんだけどもホームポジションの呪いがかかっている僕はESDFでないと操作できないのでオープンβでは是非ともキーカスタマイズを導入して欲しい。移動するのも大変だった。

ゲーム自体は新規性のある遊びというわけではなく、オーソドックスな遊びをバランスやマップ等で楽しく遊ばせるというものなので、すんなりゲームは楽しめた。逆に言うとあまり特筆することもない感じ。もうちょっとプレイに対するフィードバックへの爽快感を強めても良いかもしれない。

他にない要素としては自機にAIとしてしゃべるキャラクターを搭載できるんだけども、この辺に遊びを入れて差別化するのかなあという感じだった。個人的には、こちらもクローズドβから試していて最近正式サービスとなったもののイマイチな同社タイトルのLOVAよりは遊べそうだと思った。

バッチフレームワークのメモ

Bricolageというクックパッド独自開発のバッチフレームワークのメモ。近々使いそうな気もする。

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「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」をやった (ネタバレなし)

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス

ペルソナ4 ダンシング・オールナイト(P4D)をクリアした。ペルソナQよりは満足できた。

  • 良かった所
    • キャラモデリング
    • 曲のクオリティ
    • ストーリーモードフルボイス

あのクオリティで複数キャラのレンダリングできていたり、著名人によるアレンジされたフルの曲のクロリティは素直に感心した。どの曲もP4の記憶を呼び覚ますいい曲だったが、とりわけジュネスのあの曲は面白かった。今後サトミタダシのように使われ続けていったりして。フルボイスあとストーリーがフルボイスなのもすごいと思った。関連作品でも初めてかな?

  • ダメだった所
    • ストーリーモードのテンポ
    • 残念な掛け声

ストーリーモードのテンポが悪く、ストーリーに入れない感じがあった。入れないので、ただストーリーモードのアドベンチャー部分が長く感じた。あと、一部キャラのの「らしい」掛け声がものすごく曲の雰囲気に合わなかったりしたのでいくつかパターンは用意して欲しかった。

P4をやってない人にとってはよく分からないストーリーのある音ゲーになってしまうと思うので、P4をクリアしてない人にはオススメしない。逆にP4をクリアしており、キャラ好きの人には強くオススメ。愛着のあるキャラクターが綺麗な3Dモデリングで動いているのを見るのは感動する。
追加モデルでマリーたちや、アンケートによればP3のキャラも出る可能性がある様子。

音ゲー部分自体の評価は音ゲーマーというわけでもないのでよく分からないけどNORMALは一通りクリアできた。2chによれば多少難しい部類らしい。

ActiveRecordでのDB分割の事例メモ

みんなしたくないDB分割。

さらっと新Gemのことも書かれてて選択肢が増えて助かる…

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「ハッカーと画家」を読んだ

ハッカーと画家」はY Combinator創業者としてや、Yahoo Storeの元々を作ったハッカーとして有名なPaul Grahamのエッセイ集である。読み始めるまでは啓発本かと思っていたけども読んでからエッセイ集ということに気が付いた。 前半はもうほんとにただのエッセイで、そうなんだーと思いながら読んでいくだけのものだったけども、後半に集められたものは学びやら気付きやらが多くあった。「ライト、ついてますか」と同じで、最新の本でなくても学びがたくさんあった。

shishi.hatenablog.jp

電子書籍がなかったので家で読むことが多く、メモを取りながら読んでいる部分が多かったので気付きや特に感想を持った部分を列挙しておく。

新しい表現方法が現れ、それに熱狂した人々が、最初の2世代くらいの間にその表現方法の可能性のほとんどを探求し尽くしてしまう。
-- 第2章 ハッカーと画家 P.37

昔のゲームのほうが面白く感じるのが多いのはなぜかと考えたとき、当時のゲームはその可能性を探求している真っ最中で、今はその時期を去ってしまったからなのかなとも思われされた。

WebベースソフトウェアをISPを通じて売るというのは、寿司を自動販売機で売るようなものだ。
-- 第5章 もう一つの未来への道 P.79

よく分からないがきっと変でよく分からないものだということなのだろう。

中断されるかもしれないと感じるだけで、ハッカーは難しいプロジェクトを始めるのを遅らせる。
-- 第6章 富のつくりかた P.94 脚注

ハッカーとはいえない自分自身でも感じるところではあるがもうちょっと自分で制御したいと思う。

富を創り出したいのなら、自分が好きなことを中心にした計画に対しては特に疑ってかからねばならない。その分野では、何が価値があるかというあなたの判断は、他の人々と大きくずれていることが多いからだ。
-- 第6章 富のつくりかた P.97 脚注

ハッとする考え。好きなものこそよく考えることもできるしユーザー体験をよりリアルにシミュレートすることもできるだろうけど、ずれていないかはよくよく考えたい。

2つの選択肢がある場合、難しい方を選べ。<中略>たぶんあなたの怠惰さがもう一方の選択肢を持ちだしたに違いないからだ。
-- 第6章 富のつくりかた P.107 脚注

そうとも言えないことも多そうだと思ったけど、覚えておきたいと思った考え方。

良いデザインは単純である。
-- 第9章 ものつくりのセンス P.139

プログラマには割と浸透していると思うし、これからもそうしていきたいと思う考え方。

非効率なソフトウェアが醜いのではない。醜いのは、プログラマに不要な仕事をさせる言語だ。
-- 第11章 百年の言語 P.166

似たような内容をついこのあいだ答えたことがあったので一致に喜んだ。

今使っているプログラミング言語で満足してしまうようにするってのが、プログラミング言語に元来備わった性質なんだから。
-- 第12章 普通のやつらの上を行け P.182

この記述の少し前から同じことが何度か語られている。自分も同じように基準を持って考えていることに気づいた。

言語はプログラマのためのもので、プログラマが必要としているのはライブラリなのだ。
-- 第14章 夢の言語 P.210

ライブラリ大事なんだということがしつこく語られる。実際僕らに必要なのはライブラリだと思う。

速いコードを得る現実的な方法は、言語を性的片付けにしたりすることじゃなく、非常に良いプロファイラを作ることだ。
-- 第14章 夢の言語 P.211

プロファイラはより便利な情報を出してくれるようになっているけども、その情報を積極的に伝えるというのは現在でも不足している気がする。CIという考え方がだいぶ普及した昨今だけど、もっと早く、もっと頻繁にプロファイラに触れるべきかなと思った。

どんな分野にせよ最高の仕事というものは、お客が頼んだことをただそのままやるような人にできるものじゃないと思う。
-- 第15章 デザインとリサーチ P.220

割と浸透しているとも思うけど、そうでない人もいる。あとお客さんの側が我儘を言う隠れ蓑に使う話もよく見る。

良いデザインを得るにはユーザに近づき、そして常にユーザーの側にいなくてはならない。
-- 第15章 デザインとリサーチ P.222

この少し前に書かれている、特定のユーザーを対象とせよという主張と合わせていつも念頭に置かねばならない考え方だと思う。

士気はデザインの要だ。
-- 第15章 デザインとリサーチ P.224

僕の場合は何をするにも必要だ。

一番ハックがのってき夕方にうるさい掃除機を使う掃除スタッフもいない。
-- 第16章 素晴らしきハッカー P.230

これより一歩ひどかった某社のことを思い出した。強い不満を覚えていたプログラマは少なくなかったし、即刻やめるべきだと今でも思う。一番不満に思ったのはいくらか払って業務時間外に掃除をしてもらう人を雇うよりも、それによって中断される僕らの生産性が落ちるコストの方が安いと見積もられたということである。プログラマの集中が中断することはどういうことかが理解できる人が事前になぜ止めてくれなかった、もしくは自分でなんとかできなかったのかと今でも悔やむ気持ちになる。

良いハッカーになる鍵は、たぶん、自分がやりたいことをやることだ。
-- 第16章 素晴らしきハッカー P.237
何かをうまくやるためには、それを愛していなければならない。
-- 第16章 素晴らしきハッカー P.237

ハッカーになろうとしてやっていることではないけども、僕はそうでなければならないと半ば使命のように感じてそうしている。