「ライト、ついてますか」を読んだ

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

本書は問題を解く方法を教える本ではなく、問題は何か、を発見する方法を教える本である。

僕らは学校などでも教育課程のなかで、問題は与えられて解くもの、という経験から問題を正面から解決することばかりを考えたりするが、現実に起こる問題は与えられた形そのものでは解決が見えないものもあり、そもそも問題は何なのか?という気付きを得るための本だった。

具体的にどういう観点から問題を発見するか、というのは目次の通りだったのでそれを引用する。

第1部 何が問題か?
第2部 問題は何なのか?
第3部 問題は本当のところ何か?
第4部 それは誰の問題か?
第5部 それはどこからきたか?
第6部 われわれはそれをほんとうに解きたいか?

自分の仕事の上では、「われわれはそれをほんとうに解きたいか?」が身近にあると思う。何か新機能や解決を提案された時、そもそもそれは本当に必要なのか?ということを聞くことが多くて、突き詰めると問題が無くなることも多いので、これに該当する典型的なことだなあと読みながら思った。僕の経験の中でそのような問題を持ってきた人がこれに語られてるようなアレな人ではないことは言い添えておく。

古い本ではあるが多くの人に読まれていて安定した評判もあり、全体的に面白おかしく語る読み物なので読んで疲れることもなく、スラスラと読めるので、気楽に読んでみると意外にも気付きがあるのでは、と思う。