入門Jenkins を執筆しました。

入門Jenkins―実践「継続的インテグレーション」
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9/25に、執筆した本である 入門 Jenkins が発売されました。まず、無事に出版できたことに共著者の太田さん、竹内さん、末広さんと秀和システム様、レビューをはじめ我々を支えて下さった方々に感謝いたします。

私は本書で Rails を Jenkins 上でビルドする際にできることあれこれを順に解説していく流れを執筆しました。順を追って、環境を構築するのにこの通りにやればできる、というものを書くことによって、より実践的な Jenkins を知っていただくことを念頭に置いて書きました。特に、分散ビルドにこれほどページ数を割いてある本は本書が初だと思っています。

これまでの Jenkins 解説書は Java の例に用いるものがほとんどで、他言語での活用の例はほとんどなかったと思います。Ruby, Perl での活用例を載せている本書は、その意味で Jenkins 解説本のなかに一石を投じるものに慣れればと思っています。本当は PHP についても書きたいぐらいだったのですが、それは諸般の事情で無理だったのでまた何か別の機会があれば書かせていただこうと思っています。(オライリーの訳されていないPHPとJenkinsの本とか訳してみたい。)

先で少し触れたように、本書では Ruby, Perl での活用例の他、Android 開発における活用法と、Gerrit という Android 開発で使われている Google 製コードレビューシステムとの連携の例も載っています。Android についても活用例は他に少ないと思われますが、Gerrit については全体の情報量が少ないのもあり、さらに貴重な日本語の情報となると思います。
弊社では Gerrit を活用していますが、非常に優れたコードレビューシステムの一つです。しかし、情報量の少なさが取っつきにくさに拍車をかけていると思っていました。本書の存在が Gerrit の普及に役立つのではと期待しています。

以上のように、Jenkins の本はいくつか出ている中、本書 入門 Jenkins は活用に重点をおいて書かれた非常に前のめりな本となっています。Jenkins のことはなんとなく分かっているけどどう使えば良いか分からないという方に特にオススメいたします。
また、PHPPython 、他のコンパイル言語などの場合についても、使用プラグインの差こそあれ、ビルドの流れ、ビルドパイプラインや分散ビルドの方法は共通して使える技術です。ぜひ実践的な解説をした本として本書が活用されればと思います。