今年の予定(だいたい日本にいない)

ちょこちょことTwitterやリアルに会った人にも話していますが、しばらく東京というか日本を離れる予定です。

具体的には5月のGW空けには今のマンションの部屋を引き払い、荷物を京都の実家に預けに戻ります。そのままだいたい1ヶ月ほど実家に滞在の後、6月頭にはバンクーバーに出発する予定です。

バンクーバーには観光ビザで入るので6ヶ月は基本的にいるつもりで、あとは2回伸ばせると聞いている観光ビザがどこまで伸びるか次第で滞在期間を変える予定です。とはいえ1年以内には帰ってきたいなあと思っています。向こうには日本酒がほとんどない & なんちゃって日本食が溢れているので日本食大好き人間としてはずっとは耐えられないだろうという見通しです。

目的は言語習得のためというのもありますが向こうの人間たちの感覚を掴んで文化を理解したいというのがあります。ジョークとかのセンスを理解したい。たった半年から1年でどこまで理解できるものかは分かりませんがこの辺は飛び込まないと理解できないんじゃないかなと思うので。

あとは人生においてあれやっておけばよかったと思いそうな事実をなくしておきたいってやつですね。死ぬときに「あれやっておきたいと思ってたけど色んな事情で見えないふりしてやらなかったな」ということをできるだけなくす、というのを人生で大事にしたいと思っています。

仕事はそもそもこの海外滞在を可能にするために今の仕事を選んだので、日本で仕事を引き受けているものをそのまま持っていきます。向こうにいる間ずっと契約が維持されるものばかりでもないので、お仕事のお話をいただける方は是非今月中によろしくお願いします。

英会話を始めた

プログラマーとして生活をしていると、英語の読み書きは自然にできるようになってくるものと思うけども、日本人にありがちな話す聞くがすごく疎かというパターンに僕もハマっており、たまに海外旅行するとなんて話したのかは分かるけど脳内の語彙と今聞いたものを一致させる力が足りずだったりとかで歯痒い思いをすること数回、とうとう英会話サービスを使い始めてみることにした。

一応しばらく海外に滞在する予定もあることだし、もっと速く始めておくべきだったなあと自分の重い腰が恨めしい。

始めたのはネイティブキャンプです。

nativecamp.net

僕は学習においては「習うより慣れろ」と反復が肝要であると信じているので、回数が大事だと思って回数無制限サービスであるこちらへ。回数無制限でも随分安いらしいです。回数無制限以外にあまり比較検討してないので他サービスの詳細は知らない…

さすがに初めてのコースは詰まることなく終えられたけど、過信せず初級者コースから順番に進んでいこうと思う。

Joy, Inc. を読んだ

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

先月に出たばかりの本。原著は数年前のはず。先月の退職祝いで頂いた。

本書は日本語になる前から身の回りでこの会社のファンも数人いることを聞いていて、出たときには早めに読んでみたいなと思っていた。良いタイミングでいただけたので帰省で時間もあったので一気に読めた。

本書はエクストリーム・プログラミングを契機として、「喜び」のある仕事を目指した経営者の本である。アジャイル開発の話は出てこないが、いわゆるアジャイル開発・スクラムにとても近い考え方、実践が多く出てくる。なのでそれぞれは珍しくないかもしれない。それでもこの本は他のアジャイル開発・スクラム等の解説本と違い、それで実際に成功している会社であるという説得力がある。

原理主義的なところもありつつ、そのときどきの従業員の都合で新しい制度を「実験」するという姿勢がとても好感が持てた。私も「まずやってみて、だめだったらその時考えよう」と常に言うので、誰にも分からないのだからまずやってみよう、だめだったらだめだったというノウハウが残るわけで、とても合理的なことだと思う。

また、常に実験中であるという考え方もとても良いと思った。良いものは変わっていく。今みんなが良いと思っているものもそのうち変わってしまうかもしれない。「変化を抱擁せよ」の姿勢である。

あと、通り過ぎてきた「あるある」のネタが各所にある。自分で読んでひとつも「あるある」な感じにならないとしたら、よっぽど素晴らしい環境にいるか、鈍感すぎて問題を見れていないのだろうと思う…

ノウハウが細かく説明されているわけではないので、変わるためのきっかけづくりの読み物としてもオススメ。

プロテインとかBCAAとかHMBとかで混乱したので調べてみた

qiita.com

筋肉アドベントカレンダーに空きがあったのでちょっと前に書いたこの記事を滑り込ませてもらった!


私の趣味の一つに筋トレが挙げられるが、この界隈はいろんなサプリや栄養素にうるさい。にも関わらず多くのサイトには大雑把な説明で「~が最強」とか「これだけで十分」とか書いてあるところばかりで不信感が募ったので個人的にこれで良いのかなと思うぐらいに調べてみた。

これは独自研究です

栄養素の大元は一緒でより分解された状態かどうかが違う

吸収にかかる時間

プロテイン > BCAA ? HMB

栄養素の効果

  • プロテインは筋肉以外にも人体のあらゆる部分を構成する要素なのでそもそもとらないと体に異常が起こる。不足しがちな栄養素なため、筋トレする/しないに関わらず取ったほうが良いと思われる。ビタミン剤と同じような理由で摂取すべき。コラーゲンとかももちろんタンパク質である。
  • BCAAは前記の通りタンパク質を分解して得られる特定のアミノ酸のことであり、これらには即効性のエネルギー、疲労回復、筋力増強効果(タンパク質合成促進)、肝機能改善、髪や肌のハリ・ツヤの改善効果等がある。
  • HMBはBCAAのうち筋力増強効果を持つロイシンを吸収した結果生成されたものだけを抽出したもの。ロイシンの5%程度が生成されるそう。

結論

プロテインをとれば最終的には全ての栄養素が得られる。吸収速度と必要量の問題である。筋肉はトレーニング直後だけでなく、常に合成、分解を繰り返しているので、タンパク質(アミノ酸)は常に充足している事が必要。

筋トレ前にエネルギー源がある程度無いと筋肉が分解されてしまうので、計算した内容や時間で食事、プロテインでカバーできるならそれで良いし、無理なら代替燃料になるBCAAを取る必要があるだろう。

トレーニング直後の栄養素においても筋肉の生成に必要な栄養素が十分なら筋肉の成長には問題がないので、結局のところどれでも良い。個人的にはHMBは極端すぎてわざわざ摂取するにはコストパフォーマンスに劣る、かつ筋力増強以外の効果もある他の2つの摂取の結果、超過摂取につながることになると思われる。なお、HMBには超過摂取の結果筋力が落ちた、という実験結果もあるとのこと。

私としては、トレーニング前の筋肉分解を防ぐ目的のBCAAとタンパク質自体の不足を解消しつつ、筋肉を合成するために必要な栄養素として吸収時間の長いプロテインを飲んでれば十分かと思った。

参考リンクはめっちゃあるのだけど多すぎたのでまとめきれず。

リクルートジョブズを退職します

shishi.hatenablog.jp

上記エントリ冒頭の通り、リクルートジョブズを退職することにしました。現在は有給消化中です。

上記エントリの通り、もともとこれをやってほしいと言われていた仕事がなくなったことを初日に知ったり大変な幕開けで始まった今回の職場でしたが、大変なままあれやこれやとやり、大企業らしいあれやこれやにボコボコにされながら、会社に前例がないことばかりに取り組んで成果も残し、自分としてはやりきった感でいっぱいです。

理由の最初はリモートワークなど柔軟な働き方を重要視するようになってきたことです。弊グループはグループとしてリモートワークに取り組んでいることは既報の通りですが、もちろんそれぞれの会社、現場によって変わることがあり、それでは私の理想は実現できなかったからです。

次にはいわゆる音楽性の違いというやつです。現状の問題点、行動の仕方、組織のあり方、これからどうしていきたいかという色んな考えの向いている方向が合いませんでした。方向の違う主張が譲れないポイントが同じ者同士が同じ枠にいては組織が混乱します。話し合いはしたもののお互い折れることができない部分だったので、残念なことでしたが仕方ありません。

あとは評価制度の合わなさも理由としてあげられます。評価制度に囚われた人達を良く見ましたし、それは悲しいことだと思いました。上記エントリで僕のやってきたことの一部を紹介しましたが、何も評価にはつながりませんでした。もちろん私の思うこととは違う別軸の見方があるということは分かっていますが、それでは私はプロダクトやエンドユーザー、チームメンバーの方向を向いて働くことなく、評価のために働かなければならなくなるでしょうし、それは私のしたいことではありませんでした。

良かったところとしては福利厚生が一番かと思います。退職金制度があるという企業自体が初めてでしたが、なんと半年働いただけで退職金があったり、3年勤めれば30日の連続休暇があったり、子供のいる人には特別に有給休暇も多く与えられていたり、立派なものだと思います。あとはなんといってもオフィスの立地です。銀座のバーやクラブが集まり、飲食店がこれでもかとあるエリアにあり、さらには新橋や日比谷にも近く、ランチや飲みに行くのには全然困りませんでした。特にバーは有名でうまいところがオフィス近辺に集中しており、通っていくつも名前を覚えてもらったお店があるほどです。あれほど飲食に恵まれた立地は他にないでしょう。

これはどうだったの?ってのがある方は僕を飲みに連れていくと話せることは聞けるという特典があります。

今後はしばらくフリーランスとして過ごす予定です。遠くない将来に言語と文化を学ぶため海外にしばらく滞在したいという希望がありますが、現地に永住したいとも思っておらず、こちらに仕事を持ったままリモートワークさせてくれるところを探しており、フリーランスのほうが色々と都合が良さそうだったからです。このような条件でも受け入れてくださるお仕事、もしくは日本にいる間だけでもお仕事のお話あれば連絡いただければと思います!Railsを始めとするサーバーサイド、テスト、CI、開発手法、開発環境整備、チームビルディングなどをよくやってきましたのでその辺ですと特に貢献しやすいと思います。直近はSwiftもやっていました。委細は@shishi4twやFacebook、コメント等でご相談いただければ、職務経歴書等お送りします。

退職祝いだ!という方向けのリストはこちらになります。 http://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/3BIKP4J827Y16/ref=cm_sw_r_tw_ws_x_kPbryb9NNM4SR

大規模サービス技術入門を読み直した

読み直したシリーズ。当時の仕事は規模や負荷がそんなでもない、というかフロントエンド側なのになぜか気になって読み直した。

本書はソーシャルゲームを始めとしたアクセスが膨大なウェブサービスはどのように設計されているかについてハードウェアやら実際のプログラミングやら現場やらについて書かれた本である。調べてみるともう約7年前の本…

本書に書かれていることは多くが今や当たり前のようになっているけども、当たり前ながら以前は多くの試行錯誤だらけのことの上に成り立っている。本書は僕を含め多くの人が阿鼻叫喚を上げながら積み上げてきたことのエッセンスが記されており、今の当たり前がなぜかを知るという意味で、今でもとても有用な本の一つであると思う。

本書は広く話題を扱っており、大規模サービスに触れる人への入門として良書であると思う。ある程度バックエンドに親しんだ人にも触れたことがない話題もたくさんあるだろう。著者が日本のウェブサービスが大規模になっていく黎明期において試行錯誤してきたことを覗けて、ある意味読み物としても面白い。

本書は良く必読の技術書としてあげられていることが多いように思うけども、僕も賛成する。どこまで基礎を知っておかなければいけないかというのはこの際置いておいて、本書は個人的にちょうど良いのではないかと思う。基礎は応用の源泉であり、基礎を知っておかなければ応用する発想自体が出てこなくなると思っている。とはいえCPUの原理とかまで納めていると時間が果てしなくかかるので割り切りが必要なのであるが、とりあえずバックエンド設計の基礎としてとりあえず知っててほしいと思うことがこの辺だからである。能力と時間のある限り、知らなくても良いということはそんなにないと思うので、興味を持ったらもっと広く深く学習すべきだとは思う。

プログラマーに広くおすすめできるので読んだことない人は是非。

Team Geakを読み直した

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

読んだけど読書録に書いてない本が増えてきた。最近は読み直した本が多い。特に何かを必要としたわけではなかったけど何となく読み直した本が幾つか。本書もその一つ。

本書は理想的なチームのあり方、作り方についての本である。出版当時には結構話題に出たことが多かったように思う。 Googleでの話ということもあり、ソフトウェア開発の人たちに向けての内容となっている。Geakというのはコンピューターマニアみたいな意味の言葉だけど、その言葉にはあまり意味があるわけじゃなく、良い開発チームとはといったことが説かれている。

本書は出た当時はさらっと読み流しただけだったけど今読み直してみるとほぼ私の普段意識していることと同じことが書かれていると思った。この本を流したときに覚えたことか、本書に影響された人達の言説に多く触れたからか分からないけども同じふうに賛同する人は多いと思う。

特によく目にするのはHRTの原則である。Humility、Respect、Trust、つまり謙虚、尊敬、信頼である。チームメンバーにはこれらの心がけを持って接すべしということである。自分の感覚としてもそのような態度で接されると仕事がやりやすいし、そのような相手には自然と同じようにHRTの気持ちを持つようになるということが分かる。こないだまでやっていたプロジェクトではプログラミングキャリアのないメンバーとばかりのチームであったが、まず必ず相手の話を聞き、それから自分の考えを話すことを心がけていた。それは謙虚や尊敬に当たると思う。頭ごなしにしたくなかったり、経験がなくともより良い考えが出てくることはあると思っていたからである。また、個々のタスクのマイクロマネジメントはしないようにも心がけた。たまに困ってないか聞くことはあったけど、信頼して任せたのであるから必要以上に干渉すべきでないと思ったからである。細かく進捗を気にされると煩わしいものでもあるし。どれも私自身の経験から今取っている行動だけれども良いチームを目指そうとすると行動は近くなるものかなと思った。

自分にはチームの理想像があって、だいたいが本書と一致していたので自分の考えがある程度受け入れてもらえるものかと思う本となったが、自分の理想を探している人や、開発チームが何を求めているのか分からない管理職の人にもおすすめできる本かと思う。というより私としては管理職の人にはぜひ読んで欲しい。現場と管理職の人とは考え方の乖離があるのが世の常であるので、開発チームにとって何が快適なのかを理解してもらうには良い本だと思う。