Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)
- 作者: アッシュ・マウリャ,渡辺千賀,エリック・リース,角征典
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2012/12/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本は巻末にある通り発売前にレビューさせてもらっているので、発売以前にも読んだことはあったのが、改めて読みなおしてみた。
本書は今や非常に有名になったLeanの実践解説書である。具体的にああしろこうしろと書いてあるので非常に馴染みやすい本となっている。もちろんビジネスの中身自体のことは書いてはいないが、本書筆者の具体的な実際の事例を混ぜて書かれており、あまりこういう本に馴染みのない僕でも実際がイメージしやすかった。
顧客の声を聞き、顧客からソリューションではなく課題を得て、ソリューションを作るという顧客開発という考え方を基本に、これを実現するためにどうするか、ということが書かれている。
僕はLeanというか本書の考え方にすごく好意的なんだけども、それは「価値」に注目しているからだと思う。UVP(独自の価値提案)やMVP(最小の価値提案)のように、価値にフォーカスした用語を作っていることからも分かる通り価値を中心において物事を考えている。価値というのはユーザーの課題を解決できることであったりする。徹底的にその価値に注目しとりあえず他は置いておけ、という考え方である。僕も最初にものを作るときにはそういう考え方をするようにしている。一番大事なものを真っ先に実現したい。
また、イテレーションを積み重ねて計測して改善するという実践も書かれており、どちらも合わせて非常に僕らがいうところのアジャイル開発にとても似ていて、アジャイル開発を学び親しんできた開発者には本書は特に馴染みやすく理解しやすいのではないかと思う。
スタートアップを作る、ということは僕はまだ考えてはいないことだけど、馴染んだアジャイル開発のような考え方がビジネスに応用された例を学べたので、自分の作るスタートアップとは言わずともスタートアップにいることの多い僕の会社での仕事に活かせればと思う。